子どもには教えてあげなければならないことがたくさんありますよね。
やっていいことわるいこと、日常生活でとっさに「ダメ」と言ってしまうことはあっても、理由まで上手にその場所で教えるのはなかなか難しい。
そこで、世の中の大切な42のルールを絵本で一緒に学べるはじめての「よのなかのルールブック」おやくそくえほんがとても素晴らしい内容となっておりますので、紹介させていただきます。
ルールといったかたくるしいものだけでなく、大切な習慣も含まれておりますので、ぜひ本記事を参考としていただき、お手に取っていただければと思います。
おやくそくえほん はじめての「よのなかルールブック」とは
おやくそく絵本がおすすめな人
この絵本には、ほかの人とともに気持ちよく生きていくうえで大切なルールがたくさん含まれています。
なので、こんな方におすすめです。
- どういう風にこどもをしつけたらいいのかわからない!
- 保育園、幼稚園、小学校で良好な人間関係を築いてほしい!
- やさしいこころを持った子になってほしい!
- ほかの人に迷惑をかける我が子をどうにかしたい!
といった方々には、特におすすめとなっています。
絵本の概要紹介
監修 高濱 正伸
絵 林ユミ
発行 日本図書センター
2020年2月25日初版発行
全26ページ
文字と絵のバランス 文字多め
対象年齢 4歳から9歳(お話ができるのであればもっと早くても可)
「メシが食える大人に育てる」という理念のもと、「作文」「読書」「思考力」「野外体験」を主軸にすえた学習塾「花まる学習会」を設立したのが、高橋正伸さんで、講演会には年間3万人のおうちの方が参加されるようです。
絵本の構成
この絵本では、42の習慣がおやくそくとして取り上げられています。
42の習慣は、あいさつや謝罪などのコミュニケーションに関することから、道路を歩くときやお買い物中のおやくそくまで多岐にわたります。
そして、お約束とはどういうことなのか、できるとどうなのかを紹介するところからスタートします。
まず、おやくそくが簡潔に短くかかれています。
ものを たいせつに する
日本図書センター 高濱正伸監修 おやくそくえほん はじめての「よのなかルールブック」 50ページ
そして、そのおやくそくと同じページに、どうしてそのおやくそくがある理由を諭すようなやさしいことばで記載されています。
このような構成で、1ページにつき1つのおやくそくが、やさしいタッチの絵とともに、紹介されています。
おやくそくえほん はじめての「よのなかルールブック」のここがイイ!!
なぜおやくそくがあるのかからスタートする
親がなぜ大切なのかわかっていても、子どもは押し付けられてちんぷんかんぷんです。
この絵本では、なぜおやくそくがあるのかからスタートします。
子どもは、自分の自我が芽生えて、自分のやりたいようにすることで失敗したり痛い目を見て成長していきます。
でも、ほかの人とともきもちよく生きていくためには、自分がしたいようにするだけではなく、守らなきゃいけないおやくそくがあるということをしっかりと伝えることができるのです。
大切な習慣(おやくそく)が42個も取り上げられている
おおむね1ページに1つ若しくは見開きに1つのペースで取り上げています。
優しいタッチのかわいい絵とともに、平易なことばでおやくそくが書かれています。
人とのコミュニケーションをとるうえでのおやくそくから、ものを大切にすること、公共の場でのふるまいなど多岐にわたりますが、監修者のメシが食える大人に育てるために大切な習慣が取り上げられており、どれも子どもに守ってもらいたい基本的なものばかりです。
そのまま読むだけで理由を説明できるありがたい構成
本誌の構成は、簡潔なおやくそく→なぜおやくそくを守るのかという構成になっています。
なので、どうしてそのおやくそくを守らなければならないのかの説明も含まれているので、本文を読むだけで、しっかりこどもに納得してもらって、おやくそくを守ってもらえるように導くことができます。
しつけはおしつけであってはいけないですから、キチンと内容を本文を読むだけで説明できるのは本当にありがたいです。
おやくそくえほん はじめての「よのなかルールブックとは」の効果的な読み方
どういうお約束か子どもに考えさせる読み方
紹介されているおやくそくは、基本的に〇〇のときは、☆☆するといったような形でかかれています。
なので、ある程度おやくそく絵本を読みなれたら、〇〇のときはでいったん止めてもらって、先を子どもに考えてもらいます。
文字が読めない子どもでも、何回か読むうちに続きを読むことができますし、文字指さしながら読めば、ひらがなの導入にも最適ですね。
なぜ守らなければならないか聞く読み方
そして、簡潔なおやくそくを読んだ後には、どうして守らなければならないかを聞きましょう。
ここで、子どもがどのような回答をしたとしても、決して否定しないようにしてください。
どんなことをいったとしても、「そうだね。」「〇〇はそう考えたんだね」とまずは承認してあげましょう。
子どもが考える意欲は簡単に失われますし、大人の考えを押し付けて読むくらいだったら最初からコミュニケーションは取らずに読み切るほうがいいと思います。
絵に出てくる子たちがどのような気持ちなのかを聞く読み方
また、このおやくそく絵本では、○○はしないといったように、人をいやな気持にさせない、裏切らないといった趣旨のおやくそくが存在します。
その部分の絵は、悲しい気持ちの表情の絵が描かれています。
おやくそくを読み上げた後に、「絵のこの子はどんな気持ちかな」といったことを聞いてあげると、そのお約束を守らなかったときにほかの人がどんな気持ちになるかどうかを、考えることと同じ意味になります。
もちろん、マイナスの意味だけでなく、あいさつなどのお互いに気持ちよくなるような描写の部分でも有効な手段です。
絵本をとおして、子どもの国語力、読解力のトレーニングにもなるので、ぜひやってみてください。
おうちのかたも一緒になって考える読み方
子どもはおうちのかたが守っていなければ、守る必要がないと思ってしまいます。
なので、率先しておやくそくを守ることが大切です。
絵本を読みながら、実際にそのおやくそくが必要になる場面をお話してみて、一緒に考え、私だったこうするな、などの声掛けをして反応を見てみましょう。
実際の情景を思い浮かべることで、さらなる理解につながります。
おやくそくが守れなかったことがあったときこそが読むチャンス
42もおやくそくがあれば、日常で守れなかったことも出てきます。
そんなことがあった日の絵本タイムにはぜひ読むようにしましょう。
そのおやくそくのページになったときに、「今日はどうだったかな」といったように、改めて考えることで繰り返し繰り返し、徐々にステップアップしていきましょう。
守れなかったおやくそくを単純にしからない
おやくそくを読んでいると、苦手なことが中にはあると思います。
しかし、そこでいやらしく皮肉のように、「○○はできないよね」といったように、叱らないようにしてあげてください。
おやくそくを守るのは、ほかの人の気持ちを尊重するためです。
ここで叱ってしまうと、おうちの方に叱られるからおやくそくを守るという、ゆがんだ理由によっておやくそくを守ることになってしまいます。
なので、そこはぐっとこらえて、あくまで本文の声掛けにのっとった方法で、おやくそくを守る理由を教えてあげましょう。
おわりに
絵本を読むだけで、よのなかのルールを教えられるなんてとても素敵ですよね。
なかなか、子どもをどういう風にしつけたらいいのかわからないといった人には特におすすめの内容となっていますので、本記事を参考にして手に取っていただけたらうれしいです。
絵本の効果や読み方については、下記の記事も参考にしてくださいね。
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